細胞内部温度情報を把握することは多様な生命現象への理解を押推し進める可能性を秘めている。本研究課題では、解析用ナノプローブとして、温度応答性ポリマーで被覆された蛍光性有機ナノ結晶の開発を目指した。その結果、温度温感性ポリマーの機能で蛍光がオンオフし、かつ水分散安定なナノ結晶化が可能であり、かつ温度応答性ポリマー被覆下で結晶成長が抑制される等の、一連の作製上のハードルを越えることは容易ではないことが分かった。これらの条件を満たさなければイメージングプローブには適していないと考えられた。今回明らかとなった課題と有益な知見を基に、今後のナノプローブの開発及び細胞内イメージングに繋げていきたい。
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