研究成果の概要 |
本研究は、十八世紀後半の京都おける「名宝」をめぐる文化環境を、数量と内容の両面からより具体的に解明することを目的とする。そのため、秋里籬島の編著『都名所図会』(1780)、『拾遺都名所図会』(1786)、『都林泉名勝図会』(1799)をテクストとして選択し、それらに記された「名宝」に関する情報を抽出して計2,880件の「名宝」の目録を作成した。また、現存作例と照合して同定を試み、1,481件を確実あるいは暫定的に同定可能なものと判断し、確実に滅失したものなどを含んで、現時点では同定不可能なものを1,399件とした。
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