研究課題/領域番号 |
15K12865
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤井 たぎる 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (00165333)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 調性 / オペラ / 幻想 / 資本主義 / 価値形態 / イノベーション / 超自我 / モーツァルト / ドン・ジョヴァンニ / 空想 / ヒステリー / 欲望の法 / 二つの主調 / シェーンベルク / 生産関係 / 生産力 / 資本 / 12音技法 / 新結合 / 創造的破壊 / 調的和声 / 非連続性 / ワーグナー / 権力 / 恋愛形態 |
研究成果の概要 |
シェーンベルクは調性和声音楽の発展がもたらした「拡大した調性」という幻想に作曲の危機を予感し、1908年以降、調的枠組みそのものをあらたな作曲技法である「12音技法」によって止揚しようとする。シェーンベルクによるこの調的和声音楽のイノベーションは、マルクスの「生産力」と「生産関係」の弁証法のいわば作曲における“応用”としてあったこと、そしてまたアルバン・ベルクのオペラ《ルル》は、そうしたシェーンベルクの見立てや理論の実践であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の和声進行の連続性とは異なる、調同士の、あるいは全音階と半音階、協和音と不協和音の対比による音楽的事象の非連続的な結合は、調的和声というシステムの枠内に留まりながらも、そのシステムに軌道の変動をもたらす。こうしたワーグナーらによる調的和声の刷新が、やがてその自らの基盤を侵食し、シェーンベルクの12音技法をもたらすことになる一連のプロセスを、経済学者シュンペーターのイノベーション理論と関連付けることによって、音楽史と資本主義の歴史との相関性を明らかにすることができた。
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