民間部門における生産性測定は半世紀以上の歴史を有し、その向上を目指した取組は数多くなされてきたが、公的部門に関しては長年にわたって生産性の経年変化はないものと措定されてきた。アウトプットが測定できずインプット=アウトプットと考えられてきたためである。しかし、近年、英国統計局(ONS)がアウトプット指標を開発し始め、学術的にもロンドン大学(LSE)のチームがいくつかのアウトプット指標に基づく研究を開始した。本研究は日本の中央政府に関して生産性測定の基礎構築を目指しが、中央政府におけるデータ開示が極めて限られていることから、政府統計等の改革を経ない限り現状ではかなり難しいことが判明した。
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