研究課題/領域番号 |
15K13112
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
唐沢 かおり 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50249348)
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研究分担者 |
山口 裕幸 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (50243449)
戸田山 和久 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90217513)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 集団心 / 心の知覚 / 道徳的判断 / 概念工学 / 集団実体性 / 社会心理学 / 社会系心理学 |
研究成果の概要 |
本研究は、集団心に対する通俗的な信念の内実とその機能を、社会心理学的実験により明らかにするとともに、「集団心」の概念化の可能性、妥当性、限界を、科学哲学との協同により、機能主義的な視点から検討することを目的としていた。主たる成果は次の2点である。1)集団心は機能的観点から、研究ツールとして有用な概念となり、概念工学的な観点から構築することが必要となる。2)Grayらの心の知覚の2次元モデルが適用可能であり、組織不祥事などに対する道徳的判断との関係も、個人の心の知覚に関する研究知見と整合する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が生み出す結果の学術的意義は、集団心の特性にかかわる実証的知見を生成しつつ、社会心理学と科学哲学の協同作業を通して、集団心概念の機能主義的な意義を、現実場面を用いながら明らかにしたところにある。また、組織の不祥事に対する道徳的判断に対して、集団の心の知覚が重要な規定要因となり得ることを示し、集団心の知覚が、集団に対する態度の基盤を構成することを主張したとともに、集団メンバー内においても、個々人の認知の総和や平均が、集団パフォーマンスを十分に説明しきれないことを示唆する結果は、応用的な価値としての社会的意義を認めることができる。
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