研究課題/領域番号 |
15K13164
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
中村 信次 日本福祉大学, 全学教育センター, 教授 (30351084)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 水中環境 / 空間認識 / 自己運動知覚 / 方向感覚 / 空間認知 / 自己運動 / 空間定位 / 方向間隔 |
研究成果の概要 |
水中環境における空間認識の様相を知覚、認知、行動実験により検討した。水中での視覚心理実験を可能とする刺激提示装置を新規に開発し、水中での視覚誘導性自己運動知覚実験により、空間定位における視覚―平衡感覚間情報統合の陸上―水中間での差異を検討した。実験の結果、加速度運動を含む視覚刺激に対する応答が水中では陸上とは有意に異なるなど、水中環境での感覚統合の特異性が示唆された。また、ダイバーのナビゲーション行動の分析により、水中経験の少ない状況においては陸上での空間探索スキルに依存して水中移動を行うが、水中環境での活動経験の増大に従い水中活動独自の空間探索スキルが段階的に形成されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水中での視覚刺激提示を可能とする装置を新たに開発し、それまで実現が不可能であった水中での視覚心理実験を実施した。実験の結果、我々の空間認識の基礎となる視覚情報と平衡感覚情報の統合の様相が、陸上と水中では大きく異なることを見出した。また、空間探索行動に用いられるスキルが、水中環境での活動経験の増大に伴い、一般的なものから、水中環境に特化したものに変化することを見出した。これらの成果は、これまで未着手であった水中での空間認識の実験心理学的検討を体系的に実施するための研究枠組みを提供するものである。これを活用し、新規環境への行動的適応の過程を、詳細に分析することが可能になることが期待される。
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