研究課題/領域番号 |
15K13202
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲垣 恭子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (40159934)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 師弟関係 / 歴史社会学 / 教育社会学 |
研究成果の概要 |
本研究では、自伝や小説、師弟論などの資料を量的・質的な視点から分析し、各界における師弟関係を掘り起こし、独自のしくみや問題等について考察した。そのなかで、(1)1970年代までは界を問わず役割関係のなかに「師弟関係」が埋め込まれた関係性が存在していたこと(2)界によって、「師弟関係」のしくみや機能、また問題性のありかたも異なっていること (3)メディアを介した「師弟関係」が拡大しつつあること、などが明らかとなった。計測不可能な教育関係やしくみが、さまざまな形で近代的な組織の深層部分を支えてきたことを明らかにした点が重要な成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)「師弟関係」を文化装置としてとらえる新しい視点の提示(2)秤取分析、自伝分析、質問紙調査を組み合わせることによって、「師弟関係」の実証的研究 (3)制度化されない「私淑」の機能 (4)教育組織および社会組織の表層だけでなくそれを支える深層部分との関係を明らかにしようとした点などが、学術的意義である。「師弟関係」について、タテの抑圧的な側面や制度化された関係という側面だけでなくその意味や機能を内在的に問い直すことによって、社会における「師」の意味や、教育における「背のび」願望を見直す点などに社会的意義がある。
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