本研究では、マイクロポア/マイクロ流路/ナノ電極を融合させた新規センサ構造を開発し、大きさや表面電荷密度が既知のナノ粒子を対象に、当該センサデバイスによる1粒子電気泳動時間計測を実施した。まず横電場の印加無しに流路を通るイオン電流計測を実施した結果、粒子通過を示唆する電流パルスシグナルを観測した。一方、横電場を加えた場合は、流路を通るイオン電流が埋め込み電極間の電圧に比例して減少し、粒子通過に伴う流路を通るイオン電流変化と同期した横方向の電流応答が観測された。これにより、埋め込み電極間電流計測を応用した粒子のダイナミクス解析及びその質量分析応用の可能性を実証することができた。
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