研究課題/領域番号 |
15K13550
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松林 伸幸 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (20281107)
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研究分担者 |
石塚 良介 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (30462196)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 輸送係数 / 時間相関関数 / 空間分割 / 電気伝導度 / Green-Kubo式 / 分子シミュレーション / 粘度 / 緩和弾性率 / 自由エネルギー / イオン対 / 年度 |
研究成果の概要 |
電池などの実用に供される濃厚イオン系を対象として、Green-Kubo式の厳密な時間相関関数理論にイオン対のような直感にアピールする空間的概念を取り込むことで、時間的描像と空間的描像を統合した輸送係数の解析法を確立した。電気伝導度に対する表式をイオン液体系に適用することでnmスケールに及ぶイオン対相関が伝導度に影響を与えることを示すとともに、粘度、緩和弾性率、異種分子の挿入に伴う液体中分子の回転相関時間の応答、溶媒和自由エネルギーといった様々な輸送係数、分光測定量、熱力学量に対する空間分割表式を定式化し、物理量と対象系ごとに異なる空間相関の範囲を系統的に解析する数値手法を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電解液は電池開発の基本要素の1つであり、その物性を規定する輸送係数が電気伝導度である。時間相関関数によって表現される輸送係数の解析に、直感にアピールするイオン対のような空間的描像を取り入れることを本研究の目的とした。時間的描像と空間的描像を統合した空間分割表式を開発し、次世代電解液として期待されるイオン液体の伝導度に対してイオン間相関の影響が及ぶ空間範囲を解析した。また、粘度、緩和弾性率、溶媒和自由エネルギーといった様々な物理量に対する空間分割表式も定式化し、これまでに空間情報に基づく議論が難しった輸送係数、分光測定量、熱力学量を距離相関の立場から系統的に解析する手法を確立した。
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