研究課題/領域番号 |
15K14441
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2016) 基礎生物学研究所 (2015) |
研究代表者 |
田中 大介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 遺伝資源センター, 研究員 (60425593)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 昆虫遺伝資源 / ショウジョウバエ / 始原生殖細胞 / PGC / 超低温保存 / 凍結保存 / ガラス化 / 急速冷却 / 生物遺伝資源 / 昆虫 |
研究成果の概要 |
ショウジョウバエは生命科学分野の研究で欠かすことのできない遺伝資源であり、その歴史は100年以上ある。ショウジョウバエの系統は全世界で10万系統を超えるが、全て継代飼育により維持されてきた。しかし、突然変異の蓄積など研究上支障が出る場合も多い。これまでショウジョウバエ胚を凍結保存する技術が論文として発表されているが、実用的な効率で保存することができず、本研究で開発された方法が唯一である。本研究では昆虫の始原生殖細胞をガラス針で吸い取り、超低温保存し、それをホスト胚に移植して、その始原生殖細胞に由来する子孫を得ることで系統を復活させる方法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝学の研究において、ライフサイクルが短く明確な形質を示すモデル生物ショウジョウバエは20世紀初頭から用いられてきた。ショウジョウバエの系統保存は生物遺伝資源確保の観点から重要性が叫ばれている。16万種類を超える系統を維持するには、莫大な労力とコストを要する。発生学の分野で研究されてきた卵や精子の元となる始原生殖細胞に着目し、超低温保存する方法論を世界に先駆けて樹立した。同様の成功例は国際的にも報告がなく、個体の性質に左右されない世界初のショウジョウバエ保存技術である。本成果により、ショウジョウバエの系統維持が飛躍的に効率化され、国際的に貢献を果たすものと期待される。
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