研究課題/領域番号 |
15K14594
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱村 奈津子 九州大学, 理学研究院, 准教授 (50554466)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 毒性元素 / 微生物金属変換 / アンチモン / ヒ素 / 微生物金属代謝 / 微生物生態学 / 微生物ヒ素代謝 / 地球微生物学 / レアメタル / 微生物酸化還元反応 / アンチモン還元 / 微生物多様性 / 惑星起源・進化 / 微生物 / 生命進化 |
研究成果の概要 |
本研究では、毒性元素を利用した微生物代謝の多様性進化を解き明かすことを目的に、新規アンチモン代謝細菌群の同定および多様性解析を実施した。酸素条件、炭素源やエネルギー源の異なる条件で集積培養を継続したところ、通性嫌気性アンチモン酸化細菌群、および嫌気的アンチモン還元培養系の取得に成功した。また、通性嫌気性アンチモン酸化細菌は、同族元素であるヒ素は代謝せず、これまでに同定されている酵素とは異なる代謝経路を有する可能性が示された。本研究の結果から、アンチモン代謝細菌群は同族のヒ素代謝機構と同様に、系統的また生理生態的に多様な細菌群に分布していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンチモンはヒ素と同様、生命体のエネルギー源となり得る元素であり、微生物進化において重要な役割を担っていた可能性が大きい。また、アンチモンはレアメタルとして半導体など広い用途に使われ、需要の高まりによる価格高騰や資源の枯渇から、リサイクル技術の開発が望まれている。本研究の成果は、微生物代謝の酸化還元反応によりアンチモンの溶解度や形態を変化させ、バイオメタル生成や固定化による汚染浄化など、バイオ技術の応用展開としても貢献が見込まれる。
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