筋骨格ストレスマーカーMSMは筋力指標の生理的筋断面積や皮質骨の厚みと相関するか

• 研究課題/領域番号: 15K14621
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 応用人類学
• 研究機関: 佐賀大学
• 研究代表者: 菊池 泰弘 佐賀大学, 医学部, 講師 (70325596)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円); 2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: 筋骨格ストレスマーカー / 皮質骨厚 / 筋重量 / 筋線維長 / 発達指標 / 筋骨格ストレスマーカー(MSM) / 生理学的筋横断面積 / 骨 / 筋付着部 / CT / 生理的筋断面積 / 前肢 / 皮幹筋

研究成果の概要

筋骨格ストレスマーカー（MSM、筋骨格発達指標）は、体肢骨の筋付着部で骨表面の粗面の発達程度を段階的に点数化し、よく使われていた筋を判別し、頻繁に行われていた動作を推測して、古人骨から過去の生業形態を解明する手段である。本研究では、皮質骨の厚さと筋の力学指標および収縮能指標を求め、MSMとの相関を明らかにし、古人骨の生業形態の精密復元に貢献できる手法を模索した。
同じ環境で成長した年齢の近い同性のオトナ同士では、筋骨格発達指標において筋力に関連した発達程度の差を見出せる骨部位は限定的であることが示唆された。また、筋骨格発達指標は皮質骨厚および筋の収縮能指標とは相関がないことが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Multivariate analysis of variations in intrinsic foot musculature among hominoids (2018)
  • 著者名/発表者名: Oishi M, Ogihara N, Shimizu D, Kikuchi Y, Endo H, Une Y, Soeta S, Amasaki H, Ichihara N
  • 雑誌名: Journal of Anatomy 巻: 印刷中 号: 5 ページ: 812-823
  • DOI: 10.1111/joa.12780
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A new species of <i>Mioeuoticus</i> (Lorisiformes, Primates) from the early Middle Miocene of Kenya (2017)
  • 著者名/発表者名: Kunimatsu Y, Tsujikawa H, Nakatsukasa M, Shimizu D, Ogihara N, Kikuchi Y, Nakano Y, Takano T, Morimoto N, Ishida H
  • 雑誌名: Ａｎｔｈｒｏｐｏｌｏｇｉｃａｌ Ｓｃｉｅｎｃｅ 巻: 125 号: 2 ページ: 59-65
  • DOI: 10.1537/ase.170322
  • NAID: 130006086858
  • ISSN: 0918-7960, 1348-8570
  • 査読あり
• [雑誌論文] 新世界ザルの動作解析と形態から類人猿の特徴を探ってみる―特にロコモーションに着目して― (2017)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘、緑川沙織、江村健児、近藤健、小島龍平、藤野健
  • 雑誌名: 霊長類研究 Supplement 巻: 33 号: 0 ページ: 15-15
  • DOI: 10.14907/primate.33.0_15
  • NAID: 130006998772
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sacral vertebral remains of the Middle Miocene hominoid Nacholapithecus kerioi from northern Kenya (2016)
  • 著者名/発表者名: Yasuhiro Kikuchi, Masato Nakatsukasa, Yoshihiko Nakano, Yutaka Kunimatsu, Daisuke Shimizu, Naomichi Ogihara, Hiroshi Tsujikawa, Tomo Takano, Hidemi Ishida
  • 雑誌名: Journal of Human Evolution 巻: 94 ページ: 117-125
  • DOI: 10.1016/j.jhevol.2016.03.006
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Carpal bones of Nacholapithecus kerioi, a Middle Miocene Hominoid From Northern Kenya (2016)
  • 著者名/発表者名: N. Ogihara, S. Alm&#233;cija, M. Nakatsukasa, Y. Nakano, Y. Kikuchi, Y. Kunimatsu, H. Makishima, D. Shimizu, T. Takano, H. Tsujikawa, M. Kagaya, H. Ishida
  • 雑誌名: American Journal of Physical Anthropology 巻: N/A 号: 3 ページ: 469-482
  • DOI: 10.1002/ajpa.22984
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Morphology of the thoracolumbar spine of the middle Miocene hominoid Nacholapithecus kerioi from northern Kenya (2015)
  • 著者名/発表者名: Kikuchi Y, Nakatsukasa M, Nakano Y, Kunimatsu Y, Shimizu D, Ogihara N, Tsujikawa H, Takano T, Ishida H
  • 雑誌名: Journal of Human Evolution 巻: 88 ページ: 25-42
  • DOI: 10.1016/j.jhevol.2015.09.003
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 縁の下の力持ち：小さな筋はなにをしているのか (2015)
  • 著者名/発表者名: 小島龍平、日暮泰男、後藤遼佑、伊藤純治、菊池泰弘、藤野健
  • 雑誌名: 霊長類研究 巻: 31 ページ: 141-149
  • 査読あり
• [学会発表] ヒト三角筋における停止腱の構造について (2018)
  • 著者名/発表者名: 壇順司、菊池泰弘、峰和治、田松裕一
  • 学会等名: 第123回日本解剖学会総会・全国学術集会
• [学会発表] カニクイザル(Macaca fascicularis)における 皮質骨の厚さと筋重量および筋線維長との相関関係について (2017)
  • 著者名/発表者名: 菊池 泰弘
  • 学会等名: 第122回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
  • 年月日: 2017-03-28
• [学会発表] 1500万年前のアフリカ産化石類人猿ナチョラピテクスの性差について (2017)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 第46回ホミニゼーション研究会
  • 発表場所: 京都大学霊長類研究所
  • 年月日: 2017-03-24
  • 招待講演
• [学会発表] カニクイザル(Macaca fascicularis)を用いた筋骨格の発達指標の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 第71回日本人類学会大会
• [学会発表] ナチョラ地域の中期中新世反芻類（哺乳綱偶蹄目） (2017)
  • 著者名/発表者名: 辻川寛、中野良彦、仲谷英夫、國松豊、中務真人、菊池泰弘、石田英實
  • 学会等名: 日本古生物学会 2017 年年会・総会
• [学会発表] ボノボ（Pan paniscus）の前肢基部の構造：腕神経叢と腋窩動脈について (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 第19回SAGAシンポジウム(アフリカ・アジアに生きる大型類人猿を支援する集い)
  • 発表場所: 宇部市ときわ動物園
  • 年月日: 2016-11-09
• [学会発表] 中期中新世のケニア化石類人猿・ナチョラピテクスの仙骨形態 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊池 泰弘、中務 真人、中野 良彦、國松 豊、清水 大輔、荻原 直道、辻川 寛、高野 智、石田 英實
  • 学会等名: 第70回日本人類学会大会
  • 発表場所: NSG 学生総合プラザ STEP（新潟）
  • 年月日: 2016-10-08
• [学会発表] 筋力指標値と筋付着部の皮質骨厚からみた霊長類の肩関節筋 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 第121回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: ビッグパレットふくしま
  • 年月日: 2016-03-28
• [学会発表] 皮幹筋の支配神経：ニホンザル（Macaca fuscata fuscata）について (2016)
  • 著者名/発表者名: 近藤健、菊池泰弘
  • 学会等名: 第121回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: ビッグパレットふくしま
  • 年月日: 2016-03-28
• [学会発表] 生理的筋断面積からみた肩関節筋- ヒトを含む類人猿の特徴 - (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 2015年度京都大学霊長類研究所共同利用研究会「第3回 ヒトを含めた霊長類比較解剖学－四肢の基本構成と特殊化を探る－」
  • 発表場所: 京都大学霊長類研究所
  • 年月日: 2015-11-21
• [学会発表] ケニア北部産・中新世類人猿Nacholapithecus kerioiにおける下位胸椎標本（KNM-BG 42810B)の棘突起形状について (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘、中野良彦、中務真人、國松豊、清水大輔、荻原直道、辻川寛、高野智、石田英實
  • 学会等名: 第69回日本人類学会大会
  • 発表場所: 産業技術総合研究所 臨海副都心センター
  • 年月日: 2015-10-10
• [学会発表] 生理的筋断面積からみた肩関節に関与する小型筋ー小円筋についてー (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘
  • 学会等名: 第31回日本霊長類学会大会
  • 発表場所: 京都大学
  • 年月日: 2015-07-18
• [学会発表] ニホンザルにおける皮幹筋とその支配神経について (2015)
  • 著者名/発表者名: 近藤健、菊池泰弘、倉岡晃夫
  • 学会等名: 第31回日本霊長類学会大会
  • 発表場所: 京都大学
  • 年月日: 2015-07-18
• [学会発表] ケニア中期中新世の類人猿Nacholapithecus kerioiにおける下位胸椎形態-椎体サイズと棘突起について- (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊池泰弘、中野良彦、中務真人、國松豊、清水大輔、荻原直道、辻川寛、高野智、石田英實
  • 学会等名: 第31回日本霊長類学会大会
  • 発表場所: 京都大学
  • 年月日: 2015-07-18