研究課題/領域番号 |
15K14767
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋山 拓也 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (50553723)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | リグニン / 還元 / 木質細胞壁 / 圧縮あて材 / 縮合型構造 / ビフェニル / 5-ホルミルバニリン / ダイバニリン / 5-フォルミルバニリン / 立体化学 / メチレン / 還元処理 / 還元型リグニン |
研究成果の概要 |
針葉樹あて材と対向部のリグニンについて化学構造の微細な違いを検出することを目的に、新規の分析手法の開発を試みた。側鎖α位をメチレン基へ還元し、不斉炭素を半減させて立体異性を起因とする構造の複雑さを解消する手法の開発を試みた。モデル化合物を用いた実験で本手法の有効性が示されたものの、リグニンの新規分析法の確立には至らなかった。このため、分析法を既存のニトロベンゼン酸化法へと変更して実験スキームを再検討した結果、分析の適用範囲が広がり非縮合型構造だけでなく縮合型構造が分析可能となり、本手法を用いてあて材リグニンの縮合型構造の頻度に関する新たな知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質材料の特性や木質化現象を理解するために、ニトロベンゼン酸化法はリグニンの基本構造や化学的特徴を調べる手法として広く用いられ、その再現性の高さから最も信頼性の高い分析手法の一つとみなされている。通常、非縮合型構造の含有量や芳香核型(H、G、S核型)の構成比など基本構造の比較に利用されるが、これに加えて縮合型構造に関する情報を引き出すことが可能であると1950年代から指摘されてきた。本研究成果により縮合型分解生成物の定量的評価が可能となり、非縮合型/β-5型/ビフェニル型の構成比に関して、リグニン試料間における微細な違いをニトロベンゼン酸化法で比較することが可能になった。
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