研究課題/領域番号 |
15K15951
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田栗 正隆 横浜市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (20587589)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒストリカルデータ / 因果推論 |
研究成果の概要 |
薬剤などの治療法開発のためのランダム化臨床試験では、対象者は新規治療か既存治療にランダムに割付けられ、結果が比較される。既存試験において得られたデータ(ヒストリカルデータ)を新規試験データと直接的に併合して用いることは、現状では積極的に行われていない。本研究では、動的利用を伴うベイズ流の手法のうち、階層モデルに着目し、ヒストリカルデータなどの事前情報に基づいて構成した興味のある統計量の事前分布について、事前平均を誤特定してしまった場合のバイアスの解析的な評価を行い、動的利用がなぜうまくいくかについて考察した。また、データに基づいてそのバイアスの補正やバイアスの最大値の制御を行う方法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果による第一種の過誤を増大させず(バイアスが入らず)、かつ検出力の高い研究デザインを用いれば、効率的な薬剤開発につながる。希少疾患の領域では、対照群のデータを一部ヒストリカルデータで補うことにより、全体として、一定の統計的な評価・比較を可能にし、かつバイアスを抑えた、解析方法として用いうると考えている。ヒストリカルデータを信頼できる方法で有効活用することで、前向きの臨床試験相対的に短期間で試験を実施できるメリットがある。有効な治療をいち早く医療現場に届けることができることは、患者さんにとっても大きな利益につながりうると考えられる。
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