研究成果の概要 |
鮎の群れの運動を解析することを通じて, 動物が群れをなすときに担う様々な性質を明らかにした. まず, 鮎は単体でも複数匹でもレヴィウォークという探索と搾取を両立した振る舞いをしていることを解析的に厳密に示すことに成功した. 一方, それぞれの軌跡を分析したところ, その全体としての軌跡は匹数の変化とともに明確に違いがあることを明らかにした. また, 一方で鮎の主観的・客観的な位置を定義し, 両者の不一致が群れの規模が大きくなるほど激しくなり, それが運動全体に影響を与えている可能性を明らかにした. 年度の最後には, 群れの各個体の運動における非同期性と多機能性とを関係づける道筋をつけた.
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