小胞体ストレスを介した食事性脂肪肝の発症メカニズム：新規脂肪酸センサー分子の同定

• 研究課題/領域番号: 15K16208
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 食生活学
• 研究機関: 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2017); 徳島大学 (2015-2016)
• 研究代表者: 安倍 知紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (00736605)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: 脂肪肝 / ユビキチンリガーゼ / 小胞体ストレス / 脂肪合成 / Cbl-b / ミトコンドリア / 小胞体 / 高脂肪食

研究成果の概要

本研究は、脂肪肝の予防・改善法の開発のため、ユビキチンリガーゼCbl-bの働きに着目して脂肪肝の発症メカニズムを分子レベルで明らかにすることを目的とした。マウスにおいてCbl-b遺伝子を欠損させると、高脂肪食のような栄養過多の条件下で脂肪肝を発症しやすくなることが明らかとなった。食事由来の飽和脂肪酸は、肝臓において脂肪合成に関わる遺伝子の発現量を増大させるが、Cbl-b遺伝子欠損により、さらに脂肪合成が促進されることを明らかにした。Cbl-bは、肝臓において高脂肪食による小胞体ストレスの緩和に関わる可能性が考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Involvement of Cbl-b-mediated macrophage inactivation in insulin resistance. (2017)
  • 著者名/発表者名: Abe T, Hirasaka K, Nikawa T.
  • 雑誌名: World J Diabetes. 巻: 8 号: 3 ページ: 97-103
  • DOI: 10.4239/wjd.v8.i3.97
  • NAID: 120006937652
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Capric acid up-regulates UCP3 expression without PDK4 induction in mouse C2C12 myotubes (2016)
  • 著者名/発表者名: Tomoki Abe, Katsuya Hirasaka, Shohei Kohno, Chisato Tomida, Marie Haruna, Takayuki Uchida, Ayako Ohno, Motoko Oarada, Shigetada Teshima-Kondo, Yuushi Okumura, Inho Choi, Toshiaki Aoyama, Junji Terao, Takeshi Nikawa
  • 雑誌名: Journal of Nutritional Science and Vitaminology 巻: 62 ページ: 32-39
  • NAID: 130005148603
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] 摂食時間の乱れは脂肪細胞を肥大化させることなく肥満を誘導する (2017)
  • 著者名/発表者名: 安倍知紀、風間玲、大石勝隆
  • 学会等名: 第22回アディポサイエンス・シンポジウム
• [学会発表] 非活動期の時間制限給餌による脂肪組織の肥大化メカニズム (2017)
  • 著者名/発表者名: 安倍知紀、風間玲、大石勝隆
  • 学会等名: 第24回日本時間生物学会学術大会