研究課題
若手研究(B)
SREBP-1とNASH発症・進展との関係性と、SREBP-1を介したNASH病態に対する食事療法を検討した。野生型ならびにSREBP-1KOマウスに対して、動脈硬化誘発高脂肪食にてNASH病態を惹起させたところ、SREBP-1KOマウスでは、特に炎症に関わる遺伝子群の低下が認められ、SREBP-1の新規標的遺伝子が示唆された遺伝子Xを抽出した。また、SREBP-1を強力に抑制するEPAとDHAは共にNASH病態を改善したが、EPAは肝および血清の脂質低下作用が強く、DHAは肝における抗炎症作用が強かった。よって、EPAとDHAは、それぞれの有用性を生かした使い分けができることが示唆された。
SREBP-1 は、食事による影響を直接的に大きく受けるため、肝臓に対する SREBP-1 の病態生理的役割を明らかにし、エネルギー代謝及び炎症調節の分子メカニズムの解明とそれを制御する新規因子・遺伝子を解明することは、生活習慣病の病態理解を深めるだけでなく、食事パターンや食事の種類といった栄養学的な介入に大きなインパクトを与える可能性を秘め、社会的意義は大きい。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
PloS One.
巻: 11 ( 6 )
Scientific Reports
巻: 6 ページ: 20988-20988