研究課題/領域番号 |
15K16224
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
田中 亜路 安田女子大学, 薬学部, 講師 (60509040)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | コレステロール / 25-ヒドロキシコレステロール / ポリアミン / 大腸がん / スフェロイド / 25-hydroxycholesterol / DFMO / スペルミン / スペルミジン / アノイキス / 酸化コレステロール / がん / 癌 |
研究成果の概要 |
25-ヒドロキシコレステロール(25-HC)のもつさまざまな生理活性のうち大腸がんに足場非依存的細胞死をもたらす現象について研究をおこなった。阻害剤化合物ライブラリによる探索の結果、ポリアミン類合成阻害剤のDFMOとAPCHAが、25-HCによる大腸がんスフェロイド(がん細胞の3次元培養体)への細胞死誘導を阻害することを見出した。また、コレステロール合成のキー遺伝子のSREBP2がポリアミン合成阻害剤により活性化することで、25-HCの作用を阻害していることをあきらかにした。この結果は、大腸がんにおけるポリアミン代謝とコレステロール代謝の新たな結びつきを示唆する。現在、論文投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸がんは、食生活によって発症に大きく差のであるタイプのがんである。研究対象とした25-HCは、食品中にも糞便中にもふくまれるありふれたコレステロールの代謝産物であるが、抗大腸がん活性を実験室内で示す。今回、25-HCと同様に食品中におおく含まれるポリアミンについて、大腸がん細胞内での代謝が変動することで、25-HCの抗大腸がん活性を損なうことが判明した。コレステロール代謝とポリアミン代謝が、大腸がん細胞の中で深く関与していることが示されたのは、これが世界で初めての成果である。この成果は、大腸がんがなぜ食生活によって発症率が変化するのかを説明するてがかりになるかもしれない。
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