研究課題/領域番号 |
15K16474
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
田中 ゆふ 近畿大学, 経営学部, 准教授 (00610734)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 予測スキル / 視線行動 / CG / 教示 / 潜在意識 / エキスパートシステム / 野球 / 知覚 / 弁別閾 / 主観的等価点 |
研究成果の概要 |
競技熟練者特有の微細な身体動作の変化に対する判別能力および視線行動を検証するとともに,熟練者が行っている視線行動を非熟練者に意図的に行わせることによる予測スキルへの影響を明らかにするため,野球の投手映像を用いた3つの実験を実施した.結果,微細な身体動作の変化に対する判別能力は熟練者が優れており,無意識的な判断に基づいた正確な識別能力を有していることが示されたが,視線行動について熟練度間での差異は認められなかった.また,先行研究で示されている熟練者特有の視線行動の教示は視線移動距離の縮小を導いたが,球種判断の正確性が有意に低下し,非熟練者の予測スキルに負の影響を及ぼすことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
競技の熟練者が持つ優れた知覚能力について検討するために,CGで作成した野球の投手映像を用いて僅かな投球動作の違いを判断する実験とその際の視線の動きを調べる実験を行った.結果,動作の違いを識別する能力は熟練者が優れていることが明らかになったが,視線の動きに明確な違いは見出されなかった.さらに,実際の投手の映像を用いて球種を予測判断する実験を行い,熟練者特有の視線の動きを初心者に教示した.結果,視線の動きを教えることは予測の正確性の低下を招くことが明らかとなり,実際の競技の現場で,視線の向け方を制御する指導はその後のパフォーマンスの低下を導く危険性を有することが示唆された.
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