研究課題/領域番号 |
15K16587
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 (2016-2018) 神奈川大学 (2015) |
研究代表者 |
土屋 和代 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60555621)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | アメリカ合衆国 / 社会運動 / 福祉 / 人種 / 貧困 / ジェンダー / 歴史学 / 1960年代 / 福祉権 / 階級 / アメリカ史 / 社会保障 / 黒人解放運動 / フェミニズム / 人種・エスニシティ / 都市 / 生活保護 / 社会福祉 |
研究成果の概要 |
1960 年代に米国で展開した「福祉権運動」とはいかなる運動であったのか。黒人解放運動や女 性解放運動とどのように交錯し、影響を受け/与えながら、同時代に展開したのか。本研究では、アメリカにおける「福祉権運動」について、その中心となった全米福祉権団体(NWRO)の活動 に焦点をあて研究を行った。貧窮状態にあるシングルマザーとその子どもたちへの公的扶助プログラムである、要扶養児童家族手当(AFDC)の受給者を束ねた組織である全米福祉権団体が、どのように「福祉」を「慈善」ではなく「権利」として書き換え、またそのことによってアメリカの福祉国家の性格を変容させることとなったのかを考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NWRO を中心とする福祉権運動は、一九六〇年代のアメリカにおいて「最も重要な社会運動の一つ」にもかかわらず、 他の社会運動に比べ今日に至るまで十分に研究されてこなかった。本研究は、福祉権運動が起こった背景、その特徴、射程、運動の意義と限界を明らかにし、そこから「六〇年代」のアメリカ社会を逆照射した。 本研究は、社会保障をめぐって揺れ動く今日の米国社会を理解する上でも意義深い。 受給者がいかに「労働」、「市民権」の内実を問い直したのか、彼女/彼らが打ち立てた「福祉権」とは何を意味したのかは、社会保障の解体が進む今日こそ、問われるべきである。
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