研究課題/領域番号 |
15K16632
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
御園 敬介 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (60586171)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ジャンセニスム / ポール=ロワイヤル / アルノー |
研究成果の概要 |
近世フランスにおける「ジャンセニスム」をめぐって引き起こされた宗教論争に関する研究をおこなった。とりわけ、争点となった「恭しい沈黙」という態度に注目することで、十七世紀から十八世紀にかけての論争の総体を視野に収めることが可能となった。この研究により、ジャンセニウスの遺著『アウグスティヌス』(1640)の出版がフランス王権やローマ教皇庁を巻き込む一大事件に発展する過程が理解されるとともに、その過程で繰り広げられた信と不可謬性をめぐる論争の内実が明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、以下の三点にまとめられる。第一は、これまで定義困難とされてきた「ジャンセニスム」を〈生成〉の観点から捉え直すことで、その歴史の読み直しを可能にした点である。第二は、その過程で、絶対王政確立期のフランスにおける宗教と政治の諸権力が連携しながら発動する機構を解明したことである。第三は、ジャンセニスム論争を、信をめぐる認識の問題、もしくは服従をめぐる規律の問題として位置づけることで、その歴史的意義を明らかにしたことである。
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