研究課題/領域番号 |
15K16644
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
佐々木 あすか 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 研究員 (80620757)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日本彫刻史 / 仏像 / 細部形式 / 平泉 / 中尊寺 / 美術史 / 仏師 |
研究成果の概要 |
本研究は、在銘像が乏しく、いまだ不明な点の多い京都仏師(院派、円派)の鎌倉時代前期における造像活動と新形式、新様式の展開を明らかにすることを目的としたものである。これまでの当方の着衣形式の研究から、京都仏師またはその周辺作とみられる作品群を対象とした。 研究の成果として、これらの作品群の着衣、髻などの細部形式に認められる共通性から、各地に点在する作品群が共有する一定の造像の型の存在を想定することができた。それと同時に、前代にあたる平安時代後期、あるいは奈良仏師・慶派仏師の典型形式とは異なる新形式が各地に広まる様子を、実作品に即して跡づけることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で取り扱った作品群は、平安時代後期の仏像とも、奈良仏師・慶派仏師の仏像とも異なる新形式を備えており、奈良仏師・慶派仏師とは異なる鎌倉時代前期における新しい試みとして捉えることができる。これにより、今後、奈良仏師・慶派仏師作例との比較も可能となるものと予想され、京都仏師と奈良仏師・慶派仏師作例をより重層的に捉えることも可能になると考える。また、本研究で検討した髻、着衣などの細部形式は、仏像のなかではわずかな部分に過ぎないが、制作時期、仏師系統に適した形状を提示することが可能であり、文化財修復における補作などに寄与できるものと考える。
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