研究課題/領域番号 |
15K16723
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 徳島大学 (2018) 高崎経済大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
大村 和人 徳島大学, 教養教育院, 准教授 (80431881)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 艶詩 / 南朝 / 蕭綱 / 文学集団 / 現実 / 表現 / 臨終作品 / 南朝斉梁 / 公讌詩 / 率爾詩 / 南朝梁時代 / 内人 / 内外の弁別 / 家族の幸福 / 南朝梁 / 南朝陳 / あざわらい / 相対化 |
研究成果の概要 |
最終年度を含む本研究期間全体を通じて実施した研究の結果、蕭綱とその文学集団のメンバーおよび彼らの影響を受けた後世の詩人たちは、作品に用いる典型的キャラクターの用い方や作品の視点・構成に大胆な変更を加えることによって、現実を多角的に表現していたと考えることができる。そしてそれらの特徴は蕭綱の臨終作品にも見出すことができる。以上のことから、蕭綱の平時の艶詩作品は文学的に確かに豊かで新たな実りをもたらしたと結論付けることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南朝梁・蕭綱とその文学集団の艶詩は「現実」から遊離した文学であると批判されてきた。この批判が言う「現実」の主な内容は当時の社会や政治の情勢である。しかし、「現実」の中身の範囲をより広げるなら、蕭綱らの艶詩にも彼らなりの「現実」の捉え方があり、しかもそれが蕭綱の深刻な臨終作品にも見出すことができることが本研究の成果によって明らかになった。この成果は、彼の文学集団のメンバーであり、南北朝文学から唐代文学への橋渡しをしたと位置づけられる北周・ユ信の文学の本質を理解する手がかりを提供し得るだけでなく、蕭綱らのような文学を生んだ中国文学のこれまで看過されてきた一面の解明にも繋がると考えられるのである。
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