研究課題/領域番号 |
15K16743
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
辻野 裕紀 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (70636761)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 現代朝鮮語 / 形態音韻論 / n挿入 / 濃音化 / 若年層話者 / 方言 / 朝鮮語 |
研究成果の概要 |
本研究は,現代朝鮮語の諸方言における形態音韻論的現象の実態を明らかにするところにある.2012年の科研費では〈n挿入〉,2013年から2015年の科研費では〈濃音化〉を扱い,興味深い言語事実を顕現させることができたが,いずれもその対象はソウル方言であった.そこで,今回は,ソウル方言以外の方言,具体的には,大邱方言と釜山方言を対象に調査を行なった.調査項目は大邱方言では〈n挿入〉に絞り,釜山方言では〈n挿入〉に加え,〈濃音化〉,〈激音化〉,n-l連鎖の発音,uyの発音,用言語幹末のlk,lpの発音など,揺れが予想されるものを広範に扱い,20代の話者をインフォーマントに,発音実態を仔細に調べた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周知の通り,朝鮮語は形態音韻論的に複雑な言語であり,また各々の形態音韻論的現象についても,地域差や世代差,個人差が存在することが知られてきた.しかしながら,現象によっては,その仔細なる調査が十分には行なわれてこなかった.そこで,本研究においては,〈n挿入〉をはじめ,とりわけ話者の属性によって揺れが大きいと予想される現象に対象を局限し,大邱方言や釜山方言を詳細に調査した.その結果は,拙論を含む,これまでのソウル方言をめぐる先行研究と比較可能であり,現代朝鮮語の〈多様性〉を具体的に描き出すのに裨補するであろう.
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