研究課題/領域番号 |
15K16753
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
山本 尚子 奈良大学, 社会学部, 准教授 (90573436)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | トートロジー / 修辞表現 / 言語獲得 / 関連性理論 |
研究成果の概要 |
本研究は、子どもによるトートロジー発話の理解と産出の実態を、他の修辞表現との比較を通して明らかにするものである。まず、データベースなどから、子どもによるトートロジー発話の産出例を収集し、その特徴を明らかにした。また、トートロジーの理解に関する質問紙法による調査を行い、児童にとって、トートロジーは、シミリーよりも理解しにくいこと、トートロジーを理解する力は、児童期には大人と同程度の理解には達さないこと、メタファーやアイロニーとは異なり、子どもがトートロジーを理解しようとする時、Winner (1988)が提案する文字通りではないことばを理解する3ステップすべてにおいてつまずくことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来のトートロジー研究とは異なり、子どもによるトートロジー発話の理解と産出に注目したものである。また、データベースなどの検索結果や質問紙法による調査から得られたデータを用いながら、メタファーやアイロニーといった他の修辞表現との関係性に着目した研究である。そのため、ほとんどの言語に普遍的に存在する名詞句トートロジー発話の解釈メカニズムの全体像を、子どもの言語獲得の観点から解明する上で大変意義がある。その研究成果は、人間の言語認知における普遍的な機能の解明に関わっているだけではなく、今日活発に議論されている修辞表現に関する研究や子どもの言語獲得に関する研究にも大きな貢献が期待される。
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