研究課題/領域番号 |
15K16762
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
久能 三枝子 (高田三枝子) 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (90468398)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 促音 / 有声性 / 地域差 / 世代差 / 音響分析 / 資料整備 / 音声の音響分析 / 熊本方言 / 年層差の指摘 / 音声資料収集 / 音声資料整備 / 熊本方言の分析 / 年層(世代)差 / 性別差 / 既存資料 / 追加資料 / 資料整理 / 調査 / 先行報告資料 / 音声データベース / 調査準備 |
研究成果の概要 |
本課題では日本語の地域方言における促音の有声性に関わる音声詳細について世代による変化の有無、またその傾向を明らかにすることを目的とする。この研究課題の資料として、06年に収集した既存資料のword segmentation等整備を進めるとともに、各地域、各世代、そして性別ごとに分けた場合に足りない資料について新たに音声資料収録調査を行った。これらの資料の分析から、促音の閉鎖区間の声帯振動の占める割合、持続長などに熊本>大阪>東京>秋田といった明確な地域差があり、特に熊本に関しては上の世代ほど、そして女性より男性の方が、声帯振動の持続性が高いという傾向が明確に見られることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、促音の有声性について、各地域方言における実態を明らかにすることを目的として行った。既存資料に加え新しく調査を行って資料を集めた上で、音響分析の手法を適用して音声の詳細を記述した。その結果、地域方言間で促音の有声性に関わる音声詳細には差異があり、特に西の地域(九州・近畿)の地域では声帯振動が閉鎖区間中に続きやすいこと、また特に熊本に関しては世代差も確認され、特に1950~70年代生まれを変化の時期として高年層ほど声帯振動が長く現れることを指摘した。こうした結果に加え、本研究課題で収集した音声資料は衰退しつつある各地域方言の音声の今後の研究においても貴重なものとなると考えられる。
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