研究課題/領域番号 |
15K16800
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 日本大学 (2016-2018) 静岡県立大学 (2015) |
研究代表者 |
小川 睦美 日本大学, 商学部, 講師 (40733796)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 抽象名詞 / 可算性 / 有界性 / 境界 / 冠詞 / 英語 / 日本語 / 類別詞 / 個別度 |
研究成果の概要 |
日本人英語学習者による可算性判断は、具象・抽象の区別と強い相関関係にあった。しかし、習熟度の高い学習者は抽象名詞でも可算と捉えることができるようになることがわかった。L2での可算性判断において、有界性などの意味カテゴリーに共通するような性質や派生タイプの影響はあまり見られず、L1における名詞の解釈から影響を受ける可能性が強いかもしれないと示唆された。またL2学習者の中には、文脈情報に頼らず直感で可算性を判断する者もいるが、その数は決して多くなく、必ずしも習熟度の低い学習者のみに見られる傾向ではないことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの先行研究で習得が困難と指摘されてきた抽象名詞の可算性において、本研究で実証研究データを提示できたことは、今後の英語教育に大きく役立つと思われる。特に、L2の可算性判断は語彙意味の影響を受けるのではなく、L1の解釈に起因する可能性が強いと示唆された。これは、可算性の指導時に使用される「抽象・具象」といった用語の理解や「数える」という行為自体が、結局はL1での解釈を通して行われている可能性を示している。文法としての可算性の本質的な役割や、文脈情報による抽象名詞の可算化について、文法書や指導に活用できる説明を再検討する必要がある。
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