研究課題/領域番号 |
15K16869
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
平郡 達哉 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (60709145)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 朝鮮半島 / 青銅器時代 / 墳墓構造 / 墓地構造 / 武器形副葬品 / 社会 / 複雑化 / 出土遺物 / 副葬 / 考古学 / 社会複雑化 |
研究成果の概要 |
朝鮮半島青銅器時代の墳墓は前期前半に築造が開始され、土壙墓・石棺墓・周溝墓が群集せず独立して分布する。前期後半になると、支石墓築造の開始と共に計画的な墓地の形成を前提にした列状墓地が見られる。後期前半には集団性を見せる群集型墓地が形成され、後期後半には巨大な墓域施設や埋葬主体部の地下化といった個人性が強調される墓が単独的に築造された。これは、集団墓形成→有力集団→有力個人の出現していく過程であり、階層化の進展と関連づけることができる。また、琵琶形銅剣、磨製石剣など武器形副葬品は前期後半の墳墓築造の開始とともに登場し、その性格から社会内における問題解決者としてのリーダーの存在を想定できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
墳墓資料からみると、朝鮮半島の青銅器時代においては限定された人間が墓を築造でき、青銅器副葬の希少性、武器形副葬品の登場を勘案すれば、社会内における不平等とそれを調整するためのリーダーが存在した。これらの点から後期前半までは平等社会から首長制に移行していく過渡的不平等社会にあり、後期後半には墳墓の構造や墓区構成での突出した個人性、極端化した可視・非可視要素の存在からみてさらに階層化が進み、首長制段階に進入したと考えた。上記のように、墳墓資料からのアプローチによって、社会の複雑化について明らかにした。
|