研究課題/領域番号 |
15K16884
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
渡辺 理絵 山形大学, 農学部, 准教授 (50601390)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 動植物 / 産物帳 / 復原 / 環境 / 産物データ / 近世 / 東北 / 食用資源 / 地誌 / 分布 / 産物 / 品種 / 近代 / 地理科往来 / データベース / 過去 |
研究成果の概要 |
本研究は、前近代における国内で作成された多様な地誌や産物帳に記載の動植物について、18~19世紀の動植物の分布相にアプローチするための地理学的基礎研究である。それは、近年進行してきた環境改変の広がりを照射させる有益な空間データとしての可能性を視野に入れている。 まず東北地方の産物データの収集に努め、5種類の資料から岩手県および山形県で植物・動物のデータベースを作成した。 分析の一例として、山形県の山菜の種類とその利用に関する分析を報告した。また岩手県においては、19世紀前期に気仙郡で確認できる「ハマボウフウ」や「ヒロハクサフジ」については、両者の分布が現在と大きく異なっていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では東北地方における様々な動植物が参照された。産物データの中には前述のとおり、現在と分布範囲が異なる例が見出される。分布範囲が変化した原因については、個々の事例を詳細に検討する必要があるが、たとえば、気候変動のような地球規模の変化によるものと、人間の資源利用や乱獲、環境政策などのような人為的影響によるものが想定されよう。本研究の成果はこうしたマクロorミクロスケールの両視点に耐えうるもので、復元された各種の分布範囲は、生態系の長期的空間データとして高い価値を有すると考えられる。
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