研究課題/領域番号 |
15K16899
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
横田 祥子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (80709535)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 再生産労働 / グローバルな世帯保持 / グローバル・ハイパガミー / 国際結婚 / ジェンダー / 移動 / 女性 / 華人 / 商業的国際結婚の広域化 / エスニシティの近似性 / 婚姻仲介システム / 移動ベクトルの変化 / 結婚移民 / インドネシア華人 / 台湾 / 移動する子供 / メイド / モラル・エコノミー / エスニック・エコノミー / 香港 / インドネシア西カリマンタン州 / 越境結婚 / 移住の系譜 / ジェンダーによる移動形式 / 女性の就労 / インドネシア |
研究成果の概要 |
インドネシア西カリマンタン州出身の女性を国際結婚配偶者として迎えるホスト社会(台湾、香港、マレーシア)において、生産・再生産部門の労働者導入の状況や、男性配偶者の属性(エスニシティ、教育、階層)はほぼ共通していた。しかし外国籍配偶者の就労権の制限、社会統合政策に差異があり、より寛容で手厚い台湾は、国際結婚移住先として人気があることがわかった。他方、マレーシアでは就労権が厳しく制限されており、そのことが国際結婚の抑制に働いていると思われる。 また、インドネシア西カリマンタン州では、従来の仲介システムを活用して、中国大陸男性とダヤック人との国際結婚が開始しており、今後の展開に注目する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、国際結婚配偶者を多数輩出する、インドネシア西カリマンタン州から、中国系住民がマジョリティを占める社会に向けた女性の移動の系譜を再構築し、華人研究の蓄積に対し新たな華人女性の移動形式の事例を提供した。また、ホスト社会における国際結婚配偶者に対する処遇と、再生産労働への期待の様相を比較検討できた。一口に再生産労働者といえども、本研究が対象としたインドネシア華人女性らはその身分に生じる権利の差異を強く自覚しており、血縁関係を作らない家事・介護労働者とは異なる家族形成の実践を提示することができた。再生産労働者の導入拡大に際して、生じうる課題を指摘することができた。
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