研究課題/領域番号 |
15K16900
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
深田 淳太郎 三重大学, 人文学部, 准教授 (70643104)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 遺骨収集 / 戦没者 / 記憶 / DNA鑑定 / ソロモン諸島 / 慰霊碑 / パプアニューギニア / カーゴカルト / 模倣 / 遺骨収容 / ボランティア / 人格 / ガダルカナル島 / 個人 / 慰霊 / 太平洋戦争 / 発掘 / 計量 |
研究成果の概要 |
本研究では第二次大戦において海外に残された遺骨の収容活動の変遷と現在の状況を、フィールドワークを通して明らかにした。この変遷は、戦没者が「個人」と「集合的戦没者」の二つの側面の間を揺れ動いてきたものとして理解できた。戦没者を直接見知った世代が遺骨収集活動において求めたのは、自分の家族や友人という「個人」であった。一方で1990年代以降、直接の関係が無い世代が収集活動に関わるようになると、戦没者は集合的にあるいは「数字」として取り扱われる傾向が強くなった。近年DNA鑑定が導入され、再び「個人化」への揺り戻しが起こっているが、これはかつての誰かの家族や友人としての「個人」とは異なってきている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太平洋戦争の海外戦没者の遺体は戦後70年経った現在も現地に残されている。今後のこの問題への取り組みを考える上で、これまで、そして現在遺骨収集がどのように行なわれ、そこでは戦没者がどのような存在として捉えられているのかを理解することは極めて重要である。本研究では、遺骨収集の現場でフィールドワークを実施し、そこに携わる人々へのインタビューを通して、戦没者=遺骨が、多様な生者との関わりの中で、顔と名前を持った個人としての存在から、数で数えられる集合的な存在まで、さまざまに異なる意味を帯びることを明らかにした。
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