研究課題/領域番号 |
15K16932
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
国際法学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
田中 佐代子 法政大学, 法学部, 准教授 (20709323)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自衛権 / 緊急避難 |
研究成果の概要 |
本研究の中心的な成果は、「領域国の意思・能力の欠如」理論(‘unwilling or unable’ doctrine)に関連する。これは、一般に、テロ攻撃などの武力行為をなす非国家行為体に対して、その所在する国家(領域国)が実効的に対処する意思または能力を欠く場合には、武力行為の被害国は領域国の同意を得ずに域内で武力を行使して自ら脅威に対処することができる、という法命題として理解されている。本研究は、非国家行為体に対する越境軍事行動を法的に正当化する従来の議論との関係で、意思・能力欠如理論が連続性と非連続性の双方を有するものであることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
意思・能力欠如理論をめぐっては、現在、実定法上の意義が激しく争われているが、その論争の根底には、同理論を、長年にわたる国家実行の裏付けをもつものと捉えるか、あるいは、21世紀の学説の中で登場した全く新たな理論と捉えるか、という不一致がある。本研究の検討の結果、解釈論上の根拠の観点からは、意思・能力欠如理論が既存の正当化理論と連続性をもつ一方、原理的根拠の観点からは、すぐれて今日的な特徴を有するということが明らかになった。
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