後遺症被害者の損害賠償の理論と現代的展開―全部賠償の原則の具体的適用場面の検討―

• 研究課題/領域番号: 15K16958
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 民事法学
• 研究機関: 大阪府立大学
• 研究代表者: 住田 守道 大阪府立大学, 経済学研究科, 准教授 (70568815)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円); 2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2015年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
• キーワード: 人身損害賠償(後遺障害) / 全部填補、全部賠償 / C型肝炎ウィルス感染被害における非財産的損害 / 減収に現れがたい経済的不利益 / 損害区分論 / 事実審裁判官の統制 / 人身損害賠償 / 逸失利益分化論 / 侵害（被害）と損害 / 包括的算定 / 非財産的損害(薬害)の評価 / 全部賠償（填補）の原則 / 事実審裁判官の専権と破毀院の統制 / 逸失利益 / 損害論 / 非財産的損害 / 慰謝料 / 賠償方式（個別方式、包括方式） / C型肝炎

研究成果の概要

フランス人身損害賠償実務において、①逸失利益とは別項目で、減収という形では現れ難い経済的不利益の把握が、②C型肝炎ウィルス感染という特殊な被害類型における非財産的損害の把握（包括的評価ら分析的評価への移行）が、全部填補の原則に即していかに行なわれているかを明らかにした。次に、全部填補（賠償）原理がいかに原則として尊重され具体的に適用されているかを、損害算定の場面での事実審裁判官に対する統制の局面を通して考察した。さらに、その原理が近時の民事責任理論において提唱される理論（損害区分論）といかなる関係にあるのかを、人身損害賠償の領域において検討した。

研究成果

• [雑誌論文] 減収に現れ難い経済的不利益の算定―後遺障害による職業上の影響の評価― (2018)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 雑誌名: 経済研究 巻: 63巻1～4号 ページ: 13-39
  • NAID: 120006719721
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] フランスの薬害等における非財産的損害の賠償[その2・C型肝炎被害]（2・完） (2017)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 雑誌名: 経済研究 巻: 62巻3・4号 ページ: 1-16
  • オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] フランスの薬害等における非財産的損害の賠償[その2・C型肝炎被害]（1） (2016)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 雑誌名: 経済研究 巻: 62巻1・2号 ページ: 11-33
  • オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [学会発表] フランス不法行為法における損害概念論の展開 (2019)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 学会等名: 独仏民事責任法科研研究会(東京大学)
  • 招待講演
• [学会発表] 減収に現れ難い経済的不利益の算定-後遺障害による職業上の影響の評価- (2018)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 学会等名: 大阪市立大学民法研究会
• [学会発表] Reparation integrale et Prejudice extrapatrimonial resultant d’un dommage corporel (2016)
  • 著者名/発表者名: MORIMICHI SUMIDA
  • 学会等名: Institut d’Asie Orientale, Symposium L’actualite de la recherche en droit franco-japonais
  • 発表場所: Institut d’Asie Orientale, l’ENS de Lyon, Site Descartes, Lyon, France
  • 年月日: 2016-03-18
• [学会発表] フランス薬害等における非財産的損害の把握 (2016)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 学会等名: 大阪市立大学民法研究会
  • 発表場所: 大阪市立大学
• [学会発表] 慰謝料算定における事実審裁判官の裁量統制論ーフランス法の試みー (2016)
  • 著者名/発表者名: 住田守道
  • 学会等名: 民法学研究会
  • 発表場所: 近畿大学
• [図書] 現代独仏民事責任法の諸相 (2020)
  • 著者名/発表者名: 中原太郎編、中原太郎, 大澤逸平, 荻野奈緒, 齋藤哲志, 田中洋, 長野寛史, 根本尚徳, 山本周平, 酒巻修也, 住田守道, 林誠司, 村田大樹
  • 総ページ数: 566
  • 出版者: 商事法務
• [図書] 人身損害賠償法の理論と実際 (2018)
  • 著者名/発表者名: 伊藤文夫(編集代表）、浦川道太郎、尾上和宣、高野真人、山川一陽、山口斉昭
  • 総ページ数: 632
  • 出版者: 保険毎日新聞社
  • ISBN: 9784892932908
• [図書] 大改正時代の民法学 (2017)
  • 著者名/発表者名: 深谷 格、西内 祐介
  • 総ページ数: 664
  • 出版者: 成文堂
  • ISBN: 9784792327088
• [備考] osaka Prefecture University Repository OPERA
  • URL: http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/handle/10466/15813