研究課題/領域番号 |
15K17101
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
竹内 祐介 首都大学東京, 経営学研究科, 准教授 (30711238)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日本帝国 / 満洲 / 朝鮮 / 鉄道 / 南満洲鉄道 / 満鉄 / 満州 / アジア経済史 / 都市 / 羅津 / 植民地 / 帝国 / 軍用品 / 台湾 / 安東 / 新義州 / 鉄道統計 / 連絡輸送 / 対外関係 |
研究成果の概要 |
本研究では,第一に,1932年の満洲国建国による日本帝国の領域拡大は,帝国の市場拡大につながったのかどうか,第二に,建国前後で旧領域である社線沿線と新領域である満州国の関係はどう変わったか,を検討した。その結果,第一に,領域の拡大は,それに見合うだけの帝国市場の拡大をもたらしておらず,日本帝国にとっての満洲市場とは基本的に社線沿線市場であった,第二に,建国前後では社線沿線と満洲国の関係に大きな変化は見られないものの,戦時期になると前者が工業製品を,後者が一次産品を互いに供給しあう垂直的な分業関係を強めるようになったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、満洲を旧支配地域(関東州,満鉄附属地)と新支配地域(満洲国)とに区分し,両地域の経済関係の変化の分析から、満洲地域の経済が1932年の満洲国建国によっては容易に変化せず、戦時期に地域経済としての変化,および日本や朝鮮とのいわゆる「対外関係」にも変化が生じてきたことを明らかにした。こうしたセミマクロな地域設定を導入した分析は,既存研究でおこなわれてきた「日本」「朝鮮」「満洲」などのいわゆる「一国」的な次元での関係性から描く日本帝国に対する歴史像をより豊かにすることにつながるとともに,依然として対立しあう今日の東アジア内の歴史認識にも新たな視座を提供する可能性をもつものと考えられる。
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