研究課題/領域番号 |
15K17210
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
中川 千草 龍谷大学, 農学部, 講師 (00632275)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | エボラ出血熱 / 感染症 / パンデミック / 知識の流通 / コミュニティ・レジリエンス / 感染症対策 / ギニア共和国 / 情報共有 / 知識生産 / 在外ギニア人 / ディアスポラ / アウトブレイク / 知の流通 / アフリカ / ギニア / エボラ熱 / レジリエンス / コミュニテイ / 科学的知識 / ローカルな知識 / 知識 / 医療援助 / 社会学 / エコヘルス / 公衆衛生 / 環境 |
研究成果の概要 |
本研究では、西アフリカにおいて2013年12月からはじまったエボラ出血熱の流行を事例とし、病をめぐる知識が、どのように人びとの間で広がり共有されるのか、あるいはされないのかについて分析した。これにより、医療サービスの提供や人道的支援を行う際には科学的な知識が必要不可欠であると同時に、それらを主張する(しすぎる)ことによって、地域社会のなかで育てられてきた、病や死をめぐるローカルな知識がないがしろにされたり、それらが流行の原因とされることを指摘した。さらに、社会的危機への応答においても、ローカルな文脈を注視することこそが、コミュニティのレジリエンス(復興力)を促すことをあきらかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、当該感染症の流行期間中と終息宣言後の二つに大きく分けて整理することができる。 流行中:支援団体やアフリカ研究者、さらに一般社会に対しては、現地の様子に加え、現地のみならず、それ以外の(国際)社会が抱える課題を示すという意味で、「速報」としての役割を果たした。特に、ローカルな知識に基づく対応を対策の妨げとする見解が一般化していたことに意を唱え、ローカルな知識体系の生成と流通をあきらかにしたことは、学術的にも社会的にも意義がある。 終息後:今後の感染症対策に活用可能な視点を示しつつ、医療、文化、経済活動など多面的なアプローチと、流行の有無にかかわらず継続的な研究の必要性を示した。
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