研究課題/領域番号 |
15K17254
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
新谷 優 法政大学, グローバル教養学部, 教授 (20511281)
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研究協力者 |
クロッカー ジェニファー
ジャン タオ
ヤキン シャミール
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 思いやり / 批判 / 異論 / 同調 / 文化 / 日本 / アメリカ / 自己イメージ / 対人目標 / 思いやり目標 / 自己イメージ目標 / 批判の表明 / 異論の表明 / 時間の捉え方 / ゼロサム思考 / 尺度開発 / 日本文化 |
研究成果の概要 |
本研究は,思いやり目標(他者のためになることをしようとすること)は異論や批判の表明を促し,自己イメージ目標(他者にいい人だと思われようとすること)はそのような行動を抑制することを明らかにした。英語版尺度を改訂し,日本で妥当性と信頼性のある尺度を開発した上で,日米で調査を実施した。思いやり目標の高い人ほど異論の表明は集団にとって有益であると感じ,より頻繁・明確に異論を表明する一方,他者に「いい人」であることを印象づけたいと思う傾向のある人や,他者に悪い印象を与えたくないと思う傾向のある人ほど,異論の表明の頻度が少なく,表明する時も個人の意見であることを隠す傾向が強いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自己イメージ目標(他者にいい人だと思われようとすること)と思いやり目標(他者のためになることをしようとすること)には強い正の相関があり,どちらも向社会的行動を予測することが言われてきたが,本研究はこれら対人目標が相反する行動を予測することを明らかにし,異なった動機であることを明示した点が学術的に意義深い。また,自己イメージ目標を抑制し,思いやり目標を助長することで各自が異論を表明しやすくなれば,組織内の不正を阻止する,安全神話が偽りである可能性を指摘する,他者の気づいていない間違いを指摘するなどして,個人および集団のパフォーマンスの向上,および事故や犯罪の防止に役立てられる。
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