研究課題/領域番号 |
15K17322
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
久保 智英 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業保健研究グループ, 上席研究員 (80464569)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 疲労認知 / 労働観 / 逆境体験 / 交代勤務 / 疲労回復 / ストレス / レジリエンス / 逆境経験 / 心的外傷後成長 / 疲労対処能力 / 交代勤務看護師 / 疲労 / 認知 / ポジティブ心理学 / 認知的疲労 / 睡眠 |
研究成果の概要 |
本研究では、医学的な概念としてではなく、心理学的な概念としての疲労を検討すべく、仕事に対する意識、つまり労働観と疲労の関連性を検討することを目的とした。他の職業に比べて、夜勤・交代勤務等によって疲労の影響を強く受けると思われる看護師を対象に、ベースライン調査(1031名が参加)と1年後のフォロアップ調査(547名が参加)を実施した。結果、1)労働観の指標として「仕事の反対語は何か?」という問いに対して「休み」、「遊び」、「睡眠」、「健康」の選択肢を設けて尋ねた場合、大半の回答者は「休み」を選択したこと、2)「遊び」の回答者の疲労回復度が他の回答者よりも成績が良好であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果より、我々が日々の暮らしの中で感じる疲労は、自らの仕事をどのように考え、捉えているかといった労働観と強い結びつきがあることが示された。とりわけ、仕事の反対語を「休み」として回答する背景には、仕事は疲れるものだという日本人特有の労働観が関連しているものだと推測される。一方、「遊び」の回答者の疲労回復度が良好なのは、仕事と私生活の境界線を明確に保って働いていることが理由として考えられる。従って、仕事の反対語を「休み」から「遊び」に切り替えを促すような労働環境・個人要因を検討することが、今後のわが国における有効な疲労対策に結びつくものだと考察されよう。
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