研究課題/領域番号 |
15K17328
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 東京福祉大学 |
研究代表者 |
末永 叔子 東京福祉大学, 心理学部, 講師 (80431667)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 認知機能障害 / 間葉系幹細胞 |
研究成果の概要 |
海馬または大脳基底核大細胞部を損傷した老化・アルツハイマー病モデルラットを用い、それらの認知機能を検討したところ、空間記憶障害がみられた。大脳基底核損傷群に幹細胞を移植した1ヶ月後、記憶課題の成績が回復傾向を示し、幹細胞による認知機能改善が期待された。海馬損傷群には脳組織の萎縮と細胞体の欠損がみられ、この形態変化が認知機能の低下を導いている可能性が考えられた。一方で大脳基底核損傷群には明確な形態変化は観察できなかった。今後詳細な形態分析を行い、認知機能障害をもたらすメカニズムについて検討を行う予定である。また、幹細胞を移植した動物の脳形態観察を行うに至っておらず、今後の課題として残される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では急激な高齢化がすすんでおり、高齢者の認知機能の低下をいかに防ぐかが喫緊の課題として挙げられる。老化やアルツハイマー病に伴う認知機能の低下に対する有効な治療法は確立されていないが、脳の機能不全を幹細胞によって改善させる試みが行われ始めている。本研究ではアルツハイマー病モデル動物の認知機能低下に対する幹細胞移植の効果を検討した。これまでに認知機能に障害があるモデル動物に幹細胞を投与することで機能障害に回復傾向がみられることが明らかとなった。本研究で得られた基礎的データをもとに、老化やアルツハイマー病に起因する認知機能低下に対する有効なアプローチを提案することができると考えられる。
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