研究課題/領域番号 |
15K17330
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
杉森 絵里子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (70709584)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 記憶 / アウトプットモニタリング / 展望的記憶 / アバター / バーチャルリアリティ / 自己主体感 / スキゾティピィ / 行為記憶 / 実演効果 / 統合失調症パーソナリティ / 視覚フィードバック |
研究成果の概要 |
自身が予測する行為の結果と同じ結果が得られた場合は,その後,やったか否かの判断が正確にできることが明らかになった。一方で,やるべきことについて,「後にやらなくてはいけない」という気持ちが強い場合,その行為の遂行を強く想像させ,その結果,現実にやったこととして誤認識されるという現象が現れた。さらに,自己主体感の障害が示唆されている統合失調症の傾向を持つ健常者に,そういった「やったか否か」に関する混同の傾向が大きく現れた。また,こういった現実と空想の混同は,自身が経験した行為に多くみられることから,空想上の自己主体感は,現実世界における経験を基に得られることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,VRが現実再現性の高い環境として,訓練やセラピーに使用されている一方で,どの程度,VRが現実を表しているのかについての研究はあまり行われていない。また,どういったアバターに自己を投影しやすいのかについての研究も不十分であった。本研究では,アバターの行為にも自己主体感がかかわっていること,VRの行為に対する自己主体感は現実世界の行為で得られる自己主体感を基に得られることという2つのことが明らかになった。このことは社会的に,VRやアバターを用いたセラピーや訓練を行う際,どういった環境で,どのようなアバターを用いると,より効果的なのかということを示唆するものである。
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