研究課題/領域番号 |
15K17382
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 東京大学 (2019) 名古屋大学 (2015-2018) |
研究代表者 |
荻巣 崇世 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任助教 (00743775)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 授業研究 / 比較教育学 / 教師教育 / 教育借用 / スイス / インドネシア / フィリピン / 教育の国際化 |
研究成果の概要 |
本研究は、教育実践の国際的な伝播と循環に関わるポリティクスを浮き彫りにすることを通して、教育借用理論を再構築することを目的とした。日本国内の授業研究に関する言説分析と、インドネシア、フィリピン、米国、スイスにおける授業研究の受容・実践についての事例研究を実施し、授業研究の国際化のプロセスを国内・国外の両方から立体的に捉えた。結果として、日本国内では、国際的に授業研究が伝播したことで、授業研究を「日本の」ものと強調する言説から、複数の授業研究モデルが認識されるようになってきたこと、さらに、異文化間の学び合いが促され、少なくとも言説上は新しい授業研究の実践が生まれたことの2点が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、授業研究が国際的に伝播・循環した結果として、日本国内で授業研究に対する見方や考え方がどのように変化してきたのかを明らかにした。本研究の成果は、学術的には、教育思想・実践が国をまたいで移動する「教育借用」は、必ずしもベスト・プラクティスで生じるわけではなく、また借用された思想・実践が本国において変化・進化し続けるという事実を明らかにできたという意味で、理論上の意義があった。また、教育思想・実践はそれ自体が教育的であることから、国を超える際、異文化間の学び合いの触媒となり、新しい思想や実践を生む可能性があるということが明らかになったことは、本研究の社会的な意義と言える。
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