研究課題/領域番号 |
15K17415
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 明治学院大学 (2019) 東京福祉大学短期大学部 (2015-2018) |
研究代表者 |
手塚 千尋 明治学院大学, 心理学部, 講師 (20708359)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 協調的問題解決スキル / 協同的創造 / スキルの領域固有性 / 納得解 / 共感 / 学習環境デザインの原則 / デザインベース研究 / アート教育 / 知識創造型学習 / 美術(アート)教育 |
研究成果の概要 |
本研究では、①協同的創造過程の分析から美術(アート)の領域独自のスキルの質について明らかにし、②現行の学習指導要領に基づき協調的問題解決課題を取り入れた図画工作科のモデルカリキュラムの検討を行った。 ①では「納得解」の形成を到達点とする協同的創造による協調的問題解決課題は、社会的スキルと認知的スキルが複雑に交差しながら発揮され、異なるアイデアやこだわりを持つ他者に対し「共感」が伴う説得のスキルが働いていることを確認した。 ②では、最終的なアウトプットが「個人」である場合も、課題の解決場面で他者と対話しながら試行錯誤するなど様々な協同のレベルを取り入れることが児童の学びで有効であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ローカルとグローバルな課題が重層的に絡み合う現実社会において、多様な背景を持つ「他者」と協同的に問題解決するためには相互の立場を理解しながら納得解を導き出すプロセスをどのように保持し、発展させていけるかが課題である。本研究で対象としたイメージを働かせて創造的な方法を探りながら、相手の「共感」を引き出し、説得することで達成される「協同的創造」による課題解決の学びは、「他者と生きること」を自覚しその方法を創造的に学ぶ経験を学校教育において提供する機会となる。これまで対象とされにくかった美術(アート)を協調学習研究や学習科学の視点から説明しようとした本研究での試みは新たな議論創出に貢献できた。
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