研究課題/領域番号 |
15K17492
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
喜多村 茜 (小川 茜 / 喜多村茜) 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (50611183)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | イオンビーム / フッ素系高分子 / 微細加工 / イオン穿孔 / 穿孔膜 / イオン穿孔膜 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、イオン飛跡を飛跡の形成と同時に酸化させるというアイディアを基に、酸素中でイオンビーム照射を行う技術を開発し、産業レベルで現実的な作製手法のないフッ素系高分子のイオン穿孔膜作製手法及び孔径制御手法を開発することである。サイクロトロンを用い、ポリフッ化ビニリデン膜に対して、酸素中及び真空中で高速重イオンビームを照射し、孔径と官能基の変化を比較した。結果として、酸素中で照射した膜中では酸素含有官能基の生成が優位に検出されたことから、イオンが通過した飛跡内部に親水性官能基を積極的に導入できた結果、イオン穿孔の作製時間の短縮及び孔径拡大化が実現し、効率的な制御法を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
照射を酸素雰囲気中で行うことにより得られる親水性官能基付与という照射効果を、イオン穿孔の形成に利用し、かつ対象材料を、穿孔形成の加工が極めて困難なフッ素系高分子膜とする点に学術的意義がある。本研究を通して、フッ素系高分子のイオン穿孔膜の作製が実現できれば、炭化水素系高分子材料では耐えることのできない電解装置の廃液処理など強塩基性や強酸性水溶液中における原子や分子の輸送制御を要する分野での分離膜やフィルターの開発に道を拓き、産業発展に貢献する。
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