研究課題/領域番号 |
15K17618
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
久保 雅仁 国立天文台, SOLAR-C準備室, 助教 (80425777)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 太陽物理学 / 電磁流体力学 / 磁気リコネクション / 太陽磁気活動 / 偏光分光観測 |
研究成果の概要 |
本研究は、磁束相殺現象に関する磁力線の変化を3次元的に得ることで、太陽における磁場の消失過程を理解することを目的とした。磁束相殺現象とは、反対極性の磁気要素が衝突した後に太陽表面から消えてしまう現象で、太陽のいたるところで様々な空間スケールで観測される。磁束相殺領域でU字型の磁力線構造が太陽表面もしくは表面直下で形成され、その後、磁気リコネクションによる磁力線の繋ぎ変えが起こることを示唆する観測結果を得て、磁束相殺現象の物理過程の理解が進展した。さらに、磁束相殺現象に伴い、太陽表面付近で繰り返し起こる磁気リコネクションによって、上空で低温のジェットや衝撃波が繰り返し形成されることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽の平均的な磁気活動は、11年周期で変動し、南北半球の支配的な磁気極性も11年で反転する。このような磁場の変動を理解するためには、生成過程だけでなく消失過程の理解も重要である。磁束相殺現象は効率の良い磁束消失過程として重要視されている。また、磁束相殺現象に伴い、太陽大気での増光現象や爆発現象(太陽フレア)が頻繁に観測される。磁束相殺現象の3次元磁場構造を観測的に理解し、その物理過程を明らかにすることは、太陽磁場の変遷を理解すのに必要不可欠であるだけでなく、太陽フレアの地球環境への影響を予報する宇宙天気予報にとっても極めて重要である。
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