研究課題/領域番号 |
15K17792
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地球宇宙化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 雅人 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (60648195)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 有害元素 / 吸着構造 / EXAFS / Debye-Wallar因子 / 温度依存性 / ヒ素 / 有害元素化合物 / Debye-Waller因子 / XAFS / 有機ヒ素化合物 / 非晶質アルミニウム水酸化鉱物 / 土壌 |
研究成果の概要 |
有害元素化合物の鉱物への吸着構造は水―鉱物界面における有害元素の分配を決めており、有害元素の環境中における移行挙動の理解につながり重要である。本研究では、吸着構造を詳細に決定する手法として、結合の強さによってDebye-Waller(DW)因子の温度依存性が異なることに着目し、種々の温度条件で測定したEXAFSスペクトルの形状変化を量子化学計算に基づく分子動力学(ab initio MD)シミュレーションと併せて解析する方法を検討した。ヒ素化合物の鉄・アルミニウム水酸化鉱物への吸着について、単座・二座配位の吸着構造の違いによってDW因子の大きさおよび温度依存性が異なることが確認された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、結合の強さによってDW因子の温度依存性が異なることに着目し、実際に鉄・アルミニウム水酸化鉱物へ吸着したヒ素化合物の吸着構造によって温度依存性が異なることが実測のEXAFSスペクトルとab initio MDシミュレーションの両方で確認された。本手法の有害元素化合物の吸着構造の詳細決定に対する有用性、またab initio MDシミュレーションがEXAFSスペクトル解析や予測に有効であることが示唆された。有害元素化合物の吸着構造を詳細に決定することにより、吸着量と吸着構造の関係を定量的に扱うことができ、分子レベルでの環境中における有害元素の移行挙動の解明につながる可能性がある。
|