研究課題/領域番号 |
15K17811
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
赤間 知子 北海道大学, 理学研究院, 特別研究員(RPD) (60580149)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 3項間漸化式 / 効率的時間発展法 / エネルギーと時間の変換 / ユニタリー性 / 拡散方程式 / 反応速度式 / 双曲線関数 / 虚時間発展 / 非エルミート演算子 / 時間依存演算子 / ノルム保存 / 効率的時間発展 / 時間刻み / 数値誤差 / アルゴリズム / 化学物理 / シミュレーション / ダイナミクス |
研究成果の概要 |
本研究では、ダイナミクスを追跡する実時間発展シミュレーションを効率化する新奇な汎用的時間発展法を開発した。本手法は、時間発展を表す微分方程式中の演算子を変換することにより、エネルギーと時間軸も時間発展を計算しやすいものに変換される。これにより、時間発展はシンプルな3項間漸化式で記述され、計算コスト抑えることができる全く新しい手法である。本手法の適用範囲は広く、量子的現象、拡散、化学反応などの多様なダイナミクスのシミュレーションに対して用いることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した時間発展法は、演算子の変換により、最も時間発展計算のしやすいエネルギー・時間軸に変換して計算を行うという新奇な視点での手法である。このため、従来の時間発展法で精度を保つために必要だが計算コストのかさむ高次項の計算が不要であり、計算コスト削減に成功した。また、従来法では高次項を打ち切り近似計算を行うが、本手法では打ち切りを含まずユニタリー性を維持した高精度な計算ができる。本手法は、量子現象を記述する時間依存Schroedinger方程式だけでなく拡散方程式や反応速度式に対しても拡張できる、汎用性が高い手法であり、様々なシミュレーションの計算コストを大幅に削減できると期待される。
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