研究課題/領域番号 |
15K18194
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山本 一貴 神戸大学, 工学研究科, 工学研究科研究員 (90533977)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | モダニズム / 故郷 / 家庭 / ジードルンク / 工業化 / セルフビルド / 田園都市 / 倹約 |
研究成果の概要 |
本研究は,第一次世界大戦直後の住宅困窮期におけるドイツで住宅建設をめぐって追求された新しい郷土像を明らかにすることを目的とするものである。立場の異なる建築家や組織が提示する理念と手法,それを基礎に応用したとされる実際の計画やその現況を分析し,新しい郷土像について,理念・手法とその形成過程,そして建築空間像を考察した。本研究を通じて,近代化の現実を受けとめる立場から,都市部で働く人々の住まいに,健康的な家庭生活を営む居心地のよい場所の意味で,「郷土」の感覚をつくり出すことが主題化されたことの実態の一端が把握された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で扱った第一次世界大戦直後の時期は,戦前の住宅改革運動や田園都市運動における議論の成果と反省を踏まえて,大戦直後の,建設活動の停滞期ながらも,住宅需要の増大を受けて新たな展開を示す時期であり,その後の大量生産期や近代建築運動までを見通す,住宅・都市の史的展開の一端が明らかになったことに意義がある。また,本研究が着目する郷土という主題は,都市と農村,近代と伝統,定住と移動との間に立ち上がる,時代を越えた普遍的な主題であり,現代社会の課題にとっても示唆に富む実り豊かな研究となった。
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