研究課題/領域番号 |
15K18439
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
賀川 真吾 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90507302)
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研究協力者 |
東原 琢 千葉大学, 大学院医学研究院
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 膵臓癌 / Sox9 / 癌幹細胞 / Pancreatic cancer / Chemoresistance / Notch signal / Sox9と癌幹細胞 |
研究成果の概要 |
膵臓癌は極めて悪性度が高く、手術で切除できたとしても術後早期に再発患者も多い。また抗癌剤治療を行っても、やがて治療抵抗性となることも知られている。我々は膵臓の発生段階での分化を制御するとされているSox9という転写因子に注目し、Sox9の発現の強弱が膵臓癌手術後の予後と関連することを見出した。そこで、膵臓癌由来の細胞株を用いて検証したところ、Sox9の強い発現は抗癌剤に対する耐性と関連し、この抗癌剤耐性を持った細胞は、癌幹細胞の性質をもっていることを証明した。さらにマウスの皮下腫瘍モデルにおいても、Sox9は腫瘍形成能と関連しており、Sox9は膵臓癌の治療対象となり得ることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌の悪性度や治療抵抗性を特徴とする癌幹細胞の概念に近年注目が集まっており、このような癌幹細胞を治療標的とすることが必要と考えられている。一方、このような癌幹細胞を生体内で特徴づけるマーカーを見出すことや、如何にこのような細胞を除去するかは、膵癌を克服するための重要な課題である。今回我々は、Sox9が膵癌幹細胞の維持に貢献しており、治療対象となり得ることを示した。未だSox9をターゲットとした治療方法の開発は研究段階であるが、難治性癌である膵臓癌治療への糸口を示すことができたと考える
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