研究課題/領域番号 |
15K18598
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山崎 博史 琉球大学, 理学部, 博士研究員 (80750330)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 動吻動物 / メイオファウナ / メイオベントス / 深海 / 種多様性 / 遺伝的多様性 / COI / 生物相 |
研究実績の概要 |
日本海域,オホーツク海域,西日本太平洋域にて深海性動吻動物の調査を行い,新たに100個体以上の動吻動物の採集に成功した.また,新規採集標本ならびに研究開始前に採集してあった標本よりDNA抽出をおこない,COI遺伝子塩基配列を決定した. DNA抽出を行った標本は抽出過程で外部骨格を隔離し,形態証拠標本として後の形態観察に用いている.またDNA抽出に用いなかった標本についても,順次観察を進めている.また標本比較のために,深海性動吻動物標本コレクションのあるフンボルト博物館(ドイツ)での標本観察を行った. 約200個体のCOI遺伝子塩基配列決定を試みたうち,103個体の配列を決定することができた.この中には少なくとも58種の深海性動吻動物が含まれており,そのほとんどは未記載種であることが示唆された.形態証拠標本ならびに形態標本の観察結果がそろい次第,順次新種として記載していく予定である. 現在世界中で知られる動吻動物の種数が約230種であることと比較すると,日本近海深海底における動吻動物の種多様性はきわめて高いことが明らかになった.また多くの種は単一海域のみに出現し,その生息水深帯も狭いことが示唆された.現段階では海域ごとの調査地点数に偏りが大きく,海域間での多様性の比較は難しい.しかし今後,調査地点を増加することで,さらに多くの動吻動物種が発見できるとともに,海域間の多様性/生物相比較が可能になると思われる.
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