研究課題/領域番号 |
15K18710
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安藤 正規 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (80526880)
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研究協力者 |
安藤 温子
井鷺 裕司
高柳 敦
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ニホンジカ / カモシカ / DNAバーコーディング / 次世代シーケンサー / 糞分析 / 種間競争 / 自動撮影装置 |
研究成果の概要 |
日本国内に生息する大型の草食動物であるニホンジカ(以下、シカ)とカモシカとの生息域や餌資源を巡る種間競争について、 (1)自動撮影装置を用いた両種の土地利用傾向調査、(2)次世代シーケンサーを用いたDNAバーコーディングによる両種の餌植物構成調査、を実施した。 (1)の結果より、森林内の利用傾向は両種間で季節的、空間的に異なることが明らかとなった。また(2)の結果より、特定の餌植物種は種間で出現頻度に偏りが見られたものの、餌植物の種構成自体はほぼ差がないため、シカによる下層植生の衰退は両種の餌資源の競合をより強める可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在国内ではニホンジカ(以下、シカ)の分布拡大と個体数増加による森林下層植生の衰退が問題となっている。シカと同じく大型の草食動物であるカモシカとシカ(以下、両種)とが同所的に生息する地域では、生息域や餌資源を巡る両種間の競争が生じると考えられるが、両種間の種間関係についての詳細は不明であった。 本研究により、両種には季節的・空間的な土地利用傾向の相違がある一方で、餌植物の種構成には違いがないため、シカによる下層植生の衰退は両種の餌資源を巡る競合を強めることが示唆された。この成果は、両種の間接的な種間相互作用の一旦を明らかにし、これら二種の保護管理を同所的に行うための重要な知見を提供した。
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