研究課題/領域番号 |
15K18722
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松尾 美幸 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (70631597)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2015年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 湿熱処理 / 温度-時間換算則 / 湿度-時間換算則 / 経年変化 / 促進劣化 / 温度依存性 / 湿度依存性 / 色変化 / ヒノキ / 材質 / 古材 |
研究成果の概要 |
本研究課題では,木材の経年変化を理解するために,温度依存性のみを論じる従来の促進劣化処理を発展させ,温度依存性と湿度依存性の両方を考慮し,経年にともなう物性変化と比較することで,経年変化への熱と水分の寄与を明らかにすることを目的とした.具体的には,様々な温度条件と湿度条件を設定した木材の湿熱処理をおこない,実際の経年による物性変化と比較した.その結果,実際の経年における物性変化速度を決めるファクターは木材の含水率であることが分かった.湿熱処理においては,常温常湿での木材の含水率と同定度になるように温度・湿度を設定することで,経年変化と湿熱処理を統一的に捉えられることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では古来から木材で建築物や工芸品が作られてきており,しかもその中には長い時間を経てなお現役で使われているものもあります.木材は我が国の文化を形成する重要な材料です.木材は100年~1000年の単位でゆっくりと材質が変化し,これを「木材の経年変化」と呼びますが,その全容や詳細なメカニズムはまだ分かっていません.本研究では,木材の経年変化についてより深く知るために,熱処理によって経年変化を再現し,実際の経年変化とどのように異なるか等を数値解析によって明らかにしました.その結果,木材中の水分量(含水率)が経年変化のスピードを決める重要なファクターであることが分かりました.
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